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放射線を知る

放射線管理とは

放射線管理は、放射線防護の目的三原則に則って、放射線作業環境における従事者と一般住民を放射線から防護するため実施する、放射線・放射能モニタリング、作業被ばく管理、個人被ばく管理等の実務活動です。

■放射線・放射能モニタリング

モニタリングは、放射線または放射能に対する被ばくの推定や環境管理のために放射線または放射能を測定し、その結果を解釈することです。また、測定結果の解釈とは、線量当量などの施設の管理基準値、計画値などと比較を行い、それによって安全性を評価し、施設、作業方法などの改善を促すことです。
測定対象を作業者個人とした場合には、個人モニタリングといい、作業環境や周辺環境に関する情報を得ることを意図した場合には 作業場所のモニタリング、周辺環境モニタリングといいます。

■作業被ばく管理

作業被ばく管理の目的は被ばく低減であり、そのための主な管理として「外部被ばく管理」「内部被ばく管理」「汚染管理」が挙げられます。
外部被ばく管理は、環境中の放射線レベルを下げることで身体の外から受ける放射線被ばくを少なくすることで、そのために「遮へいする」「距離をとる」「時間を短くする」「放射線源を除去する」等の対策を行います。
内部被ばく管理では、環境中の放射能汚染レベルを下げて、かつ、汚染拡大と空気中への飛散防止を図り、保護具を適切に着用することで内部被ばくを防止します。
汚染管理は、環境中に放射能汚染が広がらないように汚染源の除去や汚染源との接触、沈降、飛散を防止することで、そのための対策を汚染拡大防止対策と呼びます。汚染管理は、上記の外部被ばく・内部被ばく管理と密接な関係があり、適切な管理を行うことで外部被ばく、内部被ばくの低減につながります。

■個人被ばく管理

個人被ばく管理の目的は、個人の被ばく線量を測定・評価して、その量が法令などに定める限度値を超えないことを確認し、法令に則り記録・保存することです。
個人の被ばく線量には、外部被ばく線量と内部被ばく線量があり、外部被ばく線量は身体に入射する放射線の量を測定評価するため、通常は身体に小型の個人線量計を装着します。一方、内部被ばく線量は身体内に取り込まれた放射能(放射性物質の量)を、「ホールボディカウンタ等の計測装置による測定」「作業場所の空気中放射性物質濃度から計算」「排泄物中に含まれる放射能(放射性物質の量)から推定計算」等の方法で評価します。
その他、電離放射線健康診断や放射線防護教育、施設によっては放射線管理手帳の管理も行います。

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