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放射線を知る

放射線の管理

放射線の人体に対する影響が明らかになるにつれ、放射線防護や、その手段としての放射線管理の研究も進んできました。

放射線の利用による放射線障害の発生

レントゲン博士による放射線の発見以来、放射線を人類のために利用する研究が進められてきました。

初期の段階では放射線は主に医療分野で利用されていましたが、放射線の利用が進むにつれ、放射線を利用する医師、放射線治療の患者や、放射性物質を取り扱う作業者などが大量の放射線を受け身体に障害をもたらす問題が発生しました。
放射線が人体に与える影響についてよく知られていなかった時代の研究者であるベクレル博士やキュリー夫人は放射線被ばくによる健康被害が原因で命を落としたと言われています。

これを機に放射線の人体に対する影響の研究が進められ、動物実験や、広島、長崎での原爆被ばく者の追跡調査によってその影響が次第に、明らかとなり放射線防護というものが考えられるようになりました。

放射線の人体に対する影響についての研究者

ロルフ・マキシミリアン・シーベルト(Rolf Maximilian Sievert)は1866年生まれのスウェーデンの科学者です。
放射線測定装置の開発や放射線防護に関する研究を行い、放射線防護の国際的な機関であるICRP※1やUNSCEAR※2の委員長を務めました。

  • ※1 ICRP(International Commission on Radiological Protection):国際放射線防護委員会
  • ※2 UNSCEAR(United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation):原子放射線の影響に関する国連科学委員会

ルイス・ハロルド・グレイ(Luis Harold Gray)は1905年生まれのイギリスの科学者です。
放射線の種類による放射線の人体への影響を研究するほか、物質中の吸収線量を測定する空洞電離箱法の元となる「ブラッグ=グレイの原理」で知られています。

現在、両名の名前は線量の単位「シーベルト」「グレイ」として使われています。

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