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放射線を知る

モニタリングやサーベイとはどのようなことを行うのでしょうか?

英単語としてのモニタリング(monitoring)は監視や観察などを意味しますが、原子力・放射線利用分野におけるモニタリングは、連続的・継続的に放射線や放射能の量を測定し、その変動を監視することを意味します。同様にサーベイ(survey)は調査や測定などを意味しますが、表面における放射性物質による汚染の状況を測定したり、作業環境の空間線量を測定する行為を意味しています。

以下に放射線施設で行われるモニタリングとサーベイの例を示します。
例に示す通り、管理区域内(作業区画内)の空間線量や空気中の放射能濃度など、モニタリングとサーベイで同じ項目の測定を行うことがありますが、その測定目的が異なることから具体的な測定では細かな差が生じます。

 

作業を行う場所での測定として労働安全衛生法に義務付けられた作業環境測定がありますが、この測定はモニタリングに位置付けられることから、予め対象作業場所の条件に合せて計画(デザイン)された測定点で継続的に測定(空気中放射能濃度であればサンプルの捕集)を行います。同じ場所で継続的に測定を行うことで僅かな経時的変化に気付くことができます。

 

同じ場所で作業環境サーベイを行う場合には、定点での測定の他に、その日の作業内容や作業者配置に合せて追加的な測定やサンプルの捕集を行います。こうした測定を行うことで作業者の被ばく状況を把握して遮へいなど被ばく低減措置を講じたり、空気中放射能濃度が事前の想定範囲を超えていれば、追加の除染を講じるなど作業方法・作業管理へ随時フィードバックを行います。

 

モニタリングやサーベイの目的はさまざまですが、放射線施設では、法令に適合していることを確認するため、施設管理の一環として場(場所)、廃棄物(排水・排気)、周辺環境などのモニタリングが行われ、作業における放射線管理として場(場所)や物品のサーベイなどが行われています。

 

○モニタリング(作業環境測定)記録の例
定点測定を行うことで経時的な変化が生じていないことを確認します。

 

○サーベイ(放射線管理)記録の例
汚染の可能性の有無や、作業内容に合せて測定項目を増減させることで放射線管理を行います。

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